« べーぐる庵さんに教えてもらった大切なこと | トップページ | 今日はビン詰めデー »

2009.12.15

冬のビール作り(21日目)

091215_beer112月も中旬ですが、ずっと暖冬気味ですね。冬のビール作りの場合はいつも断熱ボックスに入れて熱源を入れて保温して発酵をさせるのですが、この暖冬でちょっと手抜きをしました。それでもちゃんとビールができるということをお伝えできると思います。というか、ワインでもマーベルの低温発酵ワイン作りでやったように低温で発酵させた方がおいしいワインが作れます。ビールも同じように高温で一気に短時間で発酵させるよりは低温発酵の方が味も香りもおいしくなります。(ただし、低すぎると問題なのですが…。)

ビール作りも一次発酵がほぼ完了して、ビン詰めのタイミングを計っているのですが、今日の段階で比重は1.010当たりを示しています。夜中の間に液温がかなり下がってしまいますので、会社のエアコンが付いてもなかなか発酵に適した液温まであがりません。

ストーブの近くに置いて液温をあげますが、今日のように気温が下がるとなかなか上がってきません。う〜ん、このままの比重でそろそろビン詰めに入ろうか。どうしよう。その前に一度ラッキング(澱引き)をすることにします。通常はラッキングはしないでビン詰めに入りますが、今回はラッキングします。その理由は後で。

091215_beer2ラッキングは一旦別の容器にウォートを移します。そして、最初のタンクを綺麗に洗います。タンクの底にはたくさんの澱が溜まっていますし、タンクの壁にもカスが付いています。これらを綺麗に洗って、ちゃんとアルコール消毒をしておきます。そしてもう一度ウォートをこのタンクに戻すわけです。さらに、砂糖を小さじ1杯くらいウォートに入れます。これで泡が出ますからタンクの中の空気を追い出して、炭酸ガスを充満させるのです。

というわけで、タンクを洗って、ウォートを元のタンクに戻します。

んんん???

何か音がする。

ぴちゃぴちゃ音がする。

何の音だろう???

091215_beer3

わーーーーー!

ウォートが床にこぼれちゃってる。

あーーーーーーー!

だめじゃん!

コックを閉めるの忘れてたーーーーーー!

やってしまいました……。
なんと、1リットルものビールを床に飲ませてしまいました。

みなさんもこういうことのないようにしましょうねー。

091215_beer4さて、だいぶ少なくなってしまったビールですが、気を落とさず最後までがんばりましょう!

発酵栓を再び付けてみると、中の水が動きだしました。ほんの少し砂糖を入れたら発酵が始まった。ということはです。液温が同じ条件で、砂糖を入れる前は発酵栓が動かなかった。砂糖を少し入れたら発酵をした。つまり、発酵の条件の液温になっていたということです。

整理するとですね。比重計ではまだ完全に発酵が終わっていないようにみえるけど、実際は発酵がほぼ完了していると判断して良いということです。あくまでも「ほぼ」ですがもういいでしょう。明日は時間を作ってビン詰めに入ろうと思っています。

さて、なぜ今回はラッキングをしたかというとですね。ビン詰めのときにプライミングシュガーを入れます。これはビン詰めして王冠を付けて栓をするとビンの中でまた発酵し、泡ができるわけです。僕は今回は330mlの小ビンを使いますから、いちいち砂糖を計量して入れるのが大変なので、タンクにまとめて必要な砂糖を溶かして加える方法でビン詰めをするからです。

砂糖をお湯に溶かしてタンクの中に入れて撹拌します。タンクの底に澱が溜まっていると撹拌できないので、一旦ラッキングをして澱を取り除くというわけです。こうすることで砂糖を全てのビンに入れるという作業がなくなります。さらにビンの底に溜まる澱も少なくなるというメリットもあるわけですね。

さあ、いよいよビン詰めです。何とか年末年始まで間に合いそうですね。今ビール作りをされている人たちも多いと思いますが、またビール作りのようすなどをぜひ聞かせてくださいね。そうそう、ラベル作りもやらねば……。

【比重計について】
ビール作りで比重計は必ずいるかというとそうではありません。マニアルでは「発酵完了の判断は発酵栓の動きがなくなった + 必ず味見をして甘みがなくなっているかどうかを確認する」としています。甘みがなくなっても比重計で示す「発酵完了」と必ずしも一致しません。人の判断ですからバラツキがあります。ただ、経験的に言って今回のようにかなり近いところにあります。それで良いと思っています。

その感性を磨くということもビール作りとか、パン作りとか、チーズ作りとか、コーヒー焙煎など、それぞれの手作りで共通する楽しさです。計器を使って測定して何かを作る。つまり計器に頼り切って何かを作ることはしないで、人が持っている感覚を大切にしたいと思います。

僕も今回そうでしたが、比重計で計ると、「発酵完了」のラインに入らないとどうしようという迷いがおきます。しかももう少しでそこまでいくとなると、判断が鈍るのです。完璧を求めてしまいがちなのです。比重計がなければビン詰めに入るでしょう。

もしビン詰めをしたとして大きな失敗には至らないのです。つまりそのくらいの大らかさが手作りの楽しさなのです。小さな失敗があってもそれを楽しみ、経験を次へ活かしていくということこそ手作りのすばらしさと思います。

(ご注意:日本では酒税法により1%以上の酒類を作ることを禁止されていますので、発酵前の糖度が2%未満になるようにして作りましょう)

P.S.
昨日と今日である番組の収録が終わりました。とっても楽しかったです!放送日は来年1月13日(水)→何という番組かというとこの番組です。

|

« べーぐる庵さんに教えてもらった大切なこと | トップページ | 今日はビン詰めデー »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 冬のビール作り(21日目):

« べーぐる庵さんに教えてもらった大切なこと | トップページ | 今日はビン詰めデー »